どうも、たけを(@takewo88_books)です!
❝あなたには「お金」よりも信じられるものがありますか?❞
❝あなたには「お金」よりも大切なものがありますか?❞
本書は、23年間で約5700人の社長を取材し、高パフォーマンスを上げ続けるファンドマネージャー藤野英人氏が、人生に投資をする上で「お金」どどう向き合っていくのか、「お金」よりも大切にすべき心構えは何なのかを説いた一冊です。
「お金」の本質を考える上で非常に参考になりますので、
株式などのいわゆる「投資」を学びたい方にも、そうでない方にも
自信をもっておススメできる内容になっています。
・日本は「お金」の信者

日本人はお金に対して、あまり良いイメージを持っていません。
「投資」や「お金儲け」となると、「汚い」「怖い」「悪い」というネガティブなイメージがつきます。
では、日本人はお金が嫌いなのか。
そうではありません。


このように、日本では現金・預金比率が非常に高く、寄付をすることもありません。
つまり、日本人はお金が大好きで、自分のお金を現金や預金として守ることしか考えていないのです。
では、なぜこのような違いが生まれたのか。
それは古くから染みついた「清貧の思想」の誤解にあります。
つまり、貧しいことそのものが美しく正義であるかのように誤解してしまっています。
まずはこの誤解をとき、清く豊かな「清豊」を目指すべきなのです。
・経済=「世を経め、民を済う」

経済という日本語は「経世済民」という言葉からきています。
「世を経め、民を済う」
つまり、経済とは社会にお金を循環させ、みんなの幸せを考えることなのです。
これは、労働により賃金をもらうことのない、専業主婦や赤ちゃんまでもが、経済の主体であることを意味します。
スーパーでの買い物も立派な経済活動です。
赤ちゃんがいることで成り立つ、会社や産業も多数存在します。
新しい何かを生み出すことだけでなく、消費をすることも社会貢献につながるのです。
消費をするということは、自分が魅力を感じた商品やサービスを提供している会社、その従業員を応援するということと同義です。
何を考え、何に魅力を感じ、その消費行動をとったのか。
この「お金の使い方」に自覚的になることが「投資」への第一歩です。
・投資の本質とは

投資とは、いまこの瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しを頂くこと。
「お金を出して、お金を得る」といういわゆる投資のイメージはほんのひとつの側面にすぎません。
著者藤野氏の考える投資とは、
「お金」ではなく、「エネルギー」のやり取りと言えます。
いくら本を買って読んでも、ボーっと字を追うだけでは、投入するエネルギーが小さいので未来からのお返しも小さくなります。
ですが、自分の好きなジャンルの本を読むときは、熱中して何度も読み返します。
この場合は、情熱も時間も回数もお金も、大きなエネルギーを投入するので、結果として、大きな知的興奮や、深い知見が得られます。
つまり、最も大切な資源である「時間」をつぎ込んで本を読んだり、勉強することも立派な投資なのです。
「運」も大切な要素の一つです。
「人事を尽くして、天命を待つ」というように、
成功しても運のおかげと傲慢にならず、失敗しても運が悪かったと、腐らないマインドが大切です。
そして、投資をしたときの未来からのお返しも「お金」だけではありません。
目に見える製品やサービス、お金のほかにも、感謝されたり、成長・経験できることもお返しとして大きな意味を持ちます。
これは、「成長する・お金持ちになる」という意味の、一般的な「自己投資」とは少し異なります。
投資の目的は、「世の中を良くして、明るい未来をつくること」
つまり、投資における最大のお返しとは「明るい未来」のことです。
会社やビジネスに投資をすることは、直接的に世の中を良くすることであるし、自己投資もまた、間接的に自分を通して世の中を良くすることになります。
投資の本質とはお金儲けではなく、明るい未来をつくるために、どう社会と向き合うかという、極めて社会的な行為なのです。
・『投資家が「お金」より大切にしていること』 まとめ

藤野氏が投資をする企業を選ぶ際に重要視するポイントは、儲かっているか、利益を出しているか、という点ではありません。
どれだけ社会に対して価値を提供できているか。
価値を提供できる明るい未来を想像し、真摯に向き合えているか。
私たちは「お金」を通して、社会のことや自分の人生のことを立体的に、奥行きのあるものとして捉えなければいけません。
「お金」に支配されない明るい未来を生きるためにも、特に若い世代の方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
では、また!
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